国際ネットワーク・国連

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社会的連帯経済の特徴として、国際的なネットワークが活発に活動している点が挙げられます。その中でも主なものとしては、以下の3つが挙げられます。なお、この3つとも公用語として英語・フランス語・スペイン語の3言語が採用されているため、英語ができれば会議そのものには参加できますが、会議参加者の中には英語ができない(フランス語やスペイン語しかできない)人も少なくないので、人脈を広げるにはフランス語やスペイン語の知識が欠かせません。

  • 社会的連帯経済推進大陸間ネットワーク(RIPESS、リペス): 1997年発足、2013年まで4年ごとに全世界大会を開催し(1997年南米ペルーの首都リマ、2001年北米カナダのケベックシティ、2005年アフリカ・セネガルの首都ダカール、2009年欧州ルクセンブルク、2013年アジア・フィリピンのマニラ首都圏)、大陸別ネットワーク(アジアでは前述のASEC)が機能。社会的連帯経済の実践者が中心のネットワーク。また、最近では社会的連帯経済以外も含めた「変革型経済」(transformative economy)という表現も生まれていて、2020年には変革型経済世界社会フォーラムを開催(本来は6月にスペイン・バルセロナ市内で開催する予定だったが、Covid-19によりオンラインフォーラムに変更)。
  • 社会的連帯経済国際フォーラム(旧称モンブラン会議): 2004年発足。フランスの社会的経済の重鎮だったティエリ・ジャンテ氏が長年理事長を務め、フランス色の非常に強い会議。
  • グローバル社会的経済フォーラム(GSEF、ジーセフ): 韓国のソウル市役所により2013年に創設。どちらかというと行政関係者が多く、またソウル市が発足したことから他のネットワークと比べて韓国からの参加者が非常に多い。また、このGSEFを基盤として発足した「社会的連帯経済を推進する会」が日本で活動を行っていることから、日本でも他のネットワークと比べてGSEFへの参加者が多い。
2013年にフィリピン・マニラ郊外で開催されたRIPESS会議の模様

そして、社会的連帯経済関係で注目すべきは、国連や国連関連諸機関の動きです。まず、国際労働機関(ILO)は2010年より世界各地で社会的連帯経済アカデミーを開催しています。国連系のシンクタンクである国連社会開発研究所(UNRISD)は社会的連帯経済関連の国際会議を運営済みで、その後もさまざまな研究を発表しています。そして国連本部にも社会的連帯経済の部局間作業部会が存在し、国連における社会的連帯経済の推進活動に取り組んでいます。

国連の社会的連帯経済関係部局間作業部会のホームページ

なお、社会的連帯経済は非英語圏諸国で活発な傾向があるため、世界のさまざまな動向を深く知るには、英語のみならず、ラテン系諸言語や韓国語など他の外国語も学んで積極的に情報を取れるようになることが大切です。語学については「社会的連帯経済関係の国際交流と語学力について」で詳しく紹介していますので、他の国に興味を持った方は、これを機会に語学の学習にも励まれることをお勧めします。